緩やかに憂鬱

日常(病み気味),書評など

2/13

春休みになってから暇で暇で暇である。

 

昨日は母親とビュッフェを食べにいき,食べ過ぎてしまった。過食は暇という感情が起こした愚かな行動である。

今日は暇すぎるので読書をした。テスト期間は読めなかったので久しぶりである。

 

読んだのは源氏鶏太の「愛の重荷」である。いつもの勧善懲悪だろと決めつけていたが,なんとびっくり仰天,ラストはハッピーエンドではなかった!

 

主人公美江は両親を亡くした23歳で,同じ課の原沢とお付き合いをするのだが,彼の叔父財部のことも少し気になっている。原沢は地方の旧家出身で彼の両親は天涯孤独の美江との結婚を許さない。美江はもし原沢が結婚しなかったら自分と結婚してくれとなぜか財部に言われる。原沢はうざい男なので美江と寝たにもかかわらず両親に彼女との結婚を説得できないし,強行突破もしない。そのうち原沢は母親の勧めるお見合いをし,美江は彼を振ってやる。そして財部にプロポーズされ寝るが,断る。原沢は別れたくせに彼氏面をし美江を都合の良い女として扱う。財部とも,ずるずると男女関係を続ける美江である。女は同時に二人の男を愛してはいけないのだろうか……みたいな感じで話は終わる。

なんじゃこりゃみたいなストーリーだ。

美江は原沢と財部どちらも決めかねるといった具合だが,普通に原沢氏がダメ男すぎて財部にしろ!と思ってしまう。原沢という男はキモいしダメ男である。少し古い小説を読むときに今の感覚で物事を考えるのは無粋であると私は思うが,そのことは重々承知したうえで,あえて言わしてもらいたい。美江,原沢はやめよう。

 

源氏鶏太作品を読んでいて思うことなのだが,とんかつの登場回数が多い。なにか女と男が話し合うとなったらとんかつ,銀座でご飯をたべていこうよとなったらとんかつ,とんかつとんかつ。

源氏鶏太先生はひょっとしてとんかつが好物か知ら?

 

愛の重荷 (1981年) (集英社文庫)

愛の重荷 (1981年) (集英社文庫)